店舗用の音響設備について|七福電気ドットコム株式会社
店舗用の音響設備について
店舗やオフィスに音響設備をそろえたい!どのような設備が必要なの?
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音楽の流れる店舗やオフィス空間を作りたいと考えた場合、スピーカーなどの設備が必要があることは想像できますが、音響設備はスピーカーだけで構成されているわけではありません。音響設備となると、専門の業者が来て調整を行ってもらえばいいという風に考えている人もいるかもしれませんが、それでは必要のない設備も取り付けられてしまうかもしれません。
今回は音響設備を構成する基本的な機器について説明していきます。
目次
- 音響設備は一つのシステムになっている!?
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まず、音響設備について考える前に、音響設備の構成について考えてみましょう。
スピーカーは音を拡声する機器ではありますが、スピーカー単体では音を出すことはできません。CDプレーヤーやPCなど、まずは音を出力する機器が必要となります。
音響設備は、音を出力する出力部、出力された音のバランスを調整するミキサー部、音の大きさを決めるアンプ部、実際に音を鳴らすスピーカー部があります。
基本的にどのような音響機器でも、この一連の設備は小さくなって入っています。音響設備が小さくなると、ミキサー部などは調整が効かないようなものである場合などもありますが、どれが欠けても正常に動作しないシステムとなっていることを覚えておきましょう。
- 音声設備の音源を出力する出力部
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店舗やオフィスでBGMを流したりする場合、必ず音源が必要となります。
音源の出力は音源の形態により様々な方法があります。少し前まではCDや有線放送などを利用することが多かったですが、最近では音楽配信サービスを利用することも増えてきました。この場合、音楽配信サービスとの契約やインターネット回線の整備、PCやタブレット・スマートフォンなど音楽を再生する機器の準備も必要となってきます。
- 入力された音を調整するミキサー部
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音源からの入力があった後、ミキサー部に入ります。音源には様々な音が混ざっているため、どんな音をより大きく聞かせたいかを調整する部分がミキサー部になります。
低い音を大きくしたい場合や高い音を大きくしたい場合など、音源を流す場所によって様々です。
このミキサー部が最も充実しているのはコンサートホールやライブハウスなどの音楽専門の設備を整えた場所になります。
通常の店舗であれば、ミキサー部がそこまで大きくなく、一か所の装置で簡単に調整ができるような設備となっている場合が多いでしょう。
このミキサーは専門的な機器であればとても高額となり、ピンからキリまである設備となるため、用途に応じで適切な機器を選ぶようにしましょう。
- ミキサーからの音をスピーカに送るアンプ部
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ミキサーからの音のデータだけでは、スピーカに送っても小さな音で鳴っているだけになります。
音を大きくするためには、電気を追加して音を増幅する必要があります。スピーカで音を適切な大きさに調節するために、電気を外部からもらって調整する役割をしているのがアンプ部です。
店舗の音響設備の設計で最も難しいのはスピーカの配置とアンプの数量の選定となるでしょう。
アンプも接続できるスピーカの数が決まっています。また、アンプとミキサー部、スピーカからの距離なども重要な要素となります。
特に階数を複数階またぐような音響設備の構築を検討している場合、アンプとスピーカの配置が、適切な音源が流れるように構築できるか、の鍵となります。
1階のアンプから2階、3階のスピーカへ音源を送る場合、その距離とスピーカの個数に注意を払う必要があるでしょう。
- 音源データを鳴らすスピーカ部
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入力部、ミキサー部、アンプ部を通った音源データは最後にスピーカ部に入って、音楽や音声となって聞こえるようになります。
心地の良い音楽や、店舗でのイベント時に後方までマイクの音が聞こえるようになるのか、という部分はスピーカの配置にかかっています。
まずは大きさですが、コンサートホールなどの音楽に関する専門設備では、こうした設計がしっかりしているため、高い音がなるスピーカや低い音がなるスピーカが分かれて配置されています。
これらはスピーカの大きさも異なり、より生演奏に近い音が後方でも聞こえるように、費用をかけて構築されています。
適切な音量で、スピーカの近くの人もうるさく感じないような配慮もされているため、天井も高くなっています。
演奏する楽器などで、ミキサーによりどの高さの音を大きく出すかといったミキシングを行う専門技術者も大きなコンサートホールでは雇われています。
通常の店舗ではここまで大がかりに音響設備を構築しないまでも、心地の良い空間には音楽も重要な要素となりますので、十分参考になる内容ではないかと考えます。
- スピーカの配置には音の伝わり方も重要!
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スピーカの配置に欠かせない要素に音の伝わり方があります。
単純化するために、高い音と低い音で区分けを行って考えます。
高い音はスピーカの向けられた方向へ直線的に伝わる傾向があります。それに対して低い音はスピーカの向けられた方向に扇状に伝わる傾向にありますので、低い音のほうが聞こえる範囲が広くなるということがわかります。
専門的な言い方をすると、高い音は周波数が高いので指向性が高く、低い音は周波数が低いので指向性が低くなります。
音は携帯電話などで使われている電波と同じ特性があります。周波数が低めの900MHz帯は「プラチナバンド」と呼ばれ、建物内でもつながりやすくなります。多くの携帯電話は1500~3500MHzを使用しているため、プラチナバンドを使用した場合よりも周波数が高いため、建物内ではつながりにくくなる傾向があります。
携帯電話の周波数も音の伝わり方と同じで、高い周波数のほうが直線的に伝わるため建物内では伝わりにくくなります。
こうした音の特性を踏まえて、店舗やオフィスでの席の配置とスピーカの配置を検討するようにしましょう。
- 最近では音響設備の無線接続も!
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今までは音響設備を構築する場合はケーブルを接続するのが一般的でした。
しかし、音源データの入力やミキサー部をスマートフォンやタブレットにして、スピーカとアンプの機能があるスピーカアンプにwifiやBluetoothなどの無線接続により音響設備を構築するというやり方も出てきています。
特にBluetoothは、スマートフォンなどの情報機器とオーディオ機器を接続するために開発された無線接続規格のため、対応しているスピーカアンプも数多くあります。
音源データの送受信は無線になったとしても、スピーカアンプへの電源供給はバッテリか電源線が必要となりますので注意が必要です。
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